質を落とさずに回せる室数を決めるのは、月の合計ではなく、同じ日の同じ5時間に何室動くかです。私たちがお預かりを5件までとしているのは、ソフトの能力ではなく、人が現地に着けるかどうかがここで切れるからです。
根拠を自社の実績で出します。3棟6室の365日で、退室は486回、1日あたり1.33室でした。ただし1.33室という平均は、現場で起きていることではありません。以下の数字は2025年10月から2026年9月の自社予約データを日ごとに数え直したもので、稼働率や費目などの月次の公開値は運営データにあります(2026年10月1日時点)。
運営代行は、何室まで質を落とさずに回せるのですか
1つのチームが、同じ日の入れ替え時間に入れる室数が上限です。月に何室かではありません。自社6室の365日を1日ずつ数えると、退室が重なった日は次のように分かれました。
平均は1日1.33室ですが、人を手配しなければならないのは3室以上の51日(14.0%)と、4室以上の15日(4.1%)です。最大は5室で、年に2回ありました。つまりピークは平均の約3.8倍で、体制を決めるのはこのピークのほうです。逆に、退室が1回もなかった日が88日(24.1%)あります。静かな1週間を見て手が空いていると判断できないのは、このためです。
数え方も書いておきます。1日の退室室数は、退室日が365日の中に入る予約を部屋単位で数えたもので、2室を1件として貸した日は2室として数えています。公開している予約件数489件は到着月で数えた同じ予約の別の切り口なので、ここでの486回とは一致しません。同じ数え方をすれば、どの代行会社でも自社の数字を出せます。
| 1日に退室した室数 | 日数 | 365日に占める割合 |
|---|
| 0室 | 88日 | 24.1% |
| 1室 | 132日 | 36.2% |
| 2室 | 94日 | 25.8% |
| 3室 | 36日 | 9.9% |
| 4室 | 13日 | 3.6% |
| 5室 | 2日 | 0.5% |
なぜ月の合計ではなく、1日の重なりで決まるのですか
入れ替えには当日の締切があり、月の中で平らに均せないからです。自社の退室は11時(1室のみ10時)、入室は16時なので、作業に使えるのは5時間です。
そして486回の退室のうち322回(66.3%)は、同じ部屋に同じ日の入室が続いていました。3回に2回は、翌日に回すという選択肢がありません。平均宿泊3.3泊、稼働83.7%という月次の数字は、この締切の存在を見せてくれません。入れ替え1回の中身は清掃の現場に分解してあります。
| 時間 | この5時間に入るもの | 入り切らなかったときに出る場所 |
|---|
| 10時、11時 | 退室、忘れ物の確認 | 次の予約ではなく前のゲストへの連絡 |
| 11時から16時 | 清掃、リネン交換、消耗品の補充、点検と写真 | 最後の1室が雑になる |
| 16時 | 次のゲストの入室 | 入室前の連絡と、入れない状態での問い合わせ |
| 同日の夜 | 鍵、設備、近隣からの連絡 | 翌朝の入れ替えに人が足りない |
ボトルネックは、ソフトですか、人ですか
人の移動です。メッセージ、価格の更新、月次の集計は件数が増えても同じ仕組みで処理できますが、入れ替え清掃と、夜11時に現地へ行く仕事は増えた分だけ人が必要になります。
もう1つ、移動は都市をまたげません。自社の2都市で同じ日に退室があった日は104日(28.5%)でした。東京と札幌の両方に、同じ午後に人は立てません。だから都市ごとに別のチームを置いていて、お預かりの地域を東京23区と札幌に限っているのも同じ理由です。費用の側から見ると、清掃は売上の17.0%で単独最大の費目、公開している運営費の合計は27.8%です。代行の体制の話は、そのまま最大費目の話になります。
5件という上限は、どう数えているのですか
物件数ではなく、同じ市にある室数と、入れ替えが重なる日数で数えています。5件は5室にも15室にもなるので、物件数だけでは意味をもちません。
自社の3室ずつの例でいうと、東京の3室で2室以上が同じ日に退室した日は46日、札幌の3室では52日でした。1つの市で3室あれば、1つのチームは月に4回前後、同じ5時間に2室を受け持ちます。下見で見ているのは次の4点で、結果としてお預かりが5件より少なくなることもあります。その場合は下見の場でそう申し上げます。
- ◆市と移動時間:既存のチームが、すでに入れ替えのある午後に回れる範囲か
- ◆室数:1棟1室か、複数室か、棟ごと貸しもあるか(自社の葛飾は2室を1件として貸す日があります)
- ◆退室と入室の時刻:窓が5時間より短い設定になっていないか
- ◆重なり:その物件が入ったとき、3室以上の日が何日増えるか
室数が倍になったら、人も倍で足りますか
足りるかどうかは、平均ではなくピークが決めます。室数が6室から12室になれば1日あたりの平均は1.33室から約2.7室になりますが、ピークが何室になるかは事前には分かりません。自社の1年で、ピークは平均の3.8倍でした。
だから私たちは、受託数を予測ではなく上限で止めています。予測を外したときの費用を払うのは、こちらではなく、その日に後回しになったオーナーだからです。上限のない会社が悪いのではなく、上限を数えていない会社が危ないという話です。聞くべきことは次の7つに集約されます。
代行会社に、契約前に何を聞けばいいですか
7つです。どれも「全社で」ではなく「今、私の市で」という条件をつけて聞いてください。会社全体の受託件数は、自分の部屋が何番目に掃除されるかを教えてくれません。
- ◆いま私の市で、1つの清掃チームが何室を担当していますか
- ◆御社の物件が同じ日に3室退室する日は、月に何日ありますか。数えていますか
- ◆その日、3室目を掃除するのは誰ですか。名前のある人か、都度の手配か
- ◆夜11時に現地へ行くのは誰で、どこから来ますか。所要時間は何分ですか
- ◆退室と入室の間は何時間ありますか。そのうち何%が同日の連続ですか
- ◆清掃の担当者が繁忙日に体調を崩したとき、順番はどう決まりますか
- ◆受託の上限は何件ですか。上限に達したあと、新しい物件を取りますか
手が足りなくなった会社は、どこに最初に出ますか
清掃の指摘が、特定の曜日に固まり始めます。上限を超えた体制は、まず重なる日に出ます。自社6室で評価4.9を398件維持していますが、守っているのは星ではなく、星が下がる原因のほうです。
オーナー側から観測できる兆候は4つあります。契約書のどこを読めば辞める日の費用が分かるかは運営代行の契約書にまとめてあります。
- ◆清掃の指摘が、同じ曜日や連休明けに偏る
- ◆11時から16時の返信が遅く、夜のほうが早い
- ◆月次報告が遅れる、または合計1行に縮む
- ◆「誰が行きましたか」への答えが、名前から「担当者が」に変わる
私たちに頼まないほうがいい場合
20件を一度に任せたい場合、物件が東京23区と札幌の外にある場合、私たちは合いません。上限を5件と書いているのは謙遜ではなく、6件目を取った日に既存のオーナーの部屋が後回しになるからです。枠組みも先に申し上げます。私たちは住宅宿泊管理業者の登録を持たないため、お預かりするのは旅館業許可の物件か、その取得に向かう物件だけです。
ここに出した数字はすべて自社3棟6室の実績で、お預かりする物件に出る数字ではありません。約束するのは稼働の数値ではなく、同じ日に3室が退室する日を自社の6室と同じ手順で回すことと、その体制を数えて見せることです。
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