予約が入った日に、オーナー様の口座のお金は動きません。予約サイトからの送金は滞在が始まったあとで、そこから銀行の処理を経て口座に届きます。自社の予約は中央値で到着の42日前に入るので、今日入った予約の半分は、お金になるのが6週間以上先です。
数字は自社3棟6室の12か月、489件の予約の記録です(2025年10月から2026年9月、2026年10月1日時点、運営データ)。この記事は損益の読み方ではなく、売上がお金になるまでの時間の話です。損益の行の読み方は民泊の収支に書きました。
予約が入ってから口座に届くまで、お金はいつ動くのですか
お金が動くのは、予約の日ではなく、ゲストの滞在が始まったあとです。多くの予約サイトは、ゲストから代金を受け取っても、滞在が始まるまでオーナー側に送りません。
自社では泊数の92.2%が1つのプラットフォームから来ていたので(予約経路)、入金の時期はほぼそのサイトの送金の決まりで決まりました。送金の正確な日と、口座に届くまでの日数は、サイトの規約と入金設定、受け取る銀行で変わります。日付は各サイトの入金設定の画面で確かめてください。
| 順番 | 起きること | 時期を決めるもの |
|---|
| 1 | 予約が入る | 自社では中央値で到着の42日前 |
| 2 | ゲストが到着する | 予約の日付 |
| 3 | 予約サイトが送金する | サイトの規約と入金設定 |
| 4 | 口座に届く | 受け取る銀行の処理 |
| 5 | 代行料と実費を精算する | 契約書の精算日 |
予約の月、到着の月、入金の月は、なぜずれるのですか
予約から到着までが長く、送金は到着のあとに来るからです。自社の中央値42日は、今月入る予約の半分が再来月かそれ以降の到着だということです(予約リードタイム)。
平均3.3泊なので、月末に着く予約は翌月にまたがります。同じ予約を、予約の日で数えるか、到着の日で数えるか、泊まった夜ごとに分けるか、入金の日で数えるかで、どの月の売上になるかが変わります。どれも間違いではなく、答えている問いが違うだけですが、混ぜると報告と通帳の数字が合わなくなります。月次の報告を受け取るときは、どの日で数えているかを最初に確かめてください(オーナーへの月次報告)。
入金より先に出ていくお金は、何ですか
先に出るのは消耗品の買い置きで、あとから来るのが電気とガスの請求です。清掃は入れ替えのたびに発生し、その費用を受け持つ清掃料は同じ予約の送金に入ってきます。
自社の12か月では、売上に対して清掃が17.0%、消耗品が4.4%、電気が2.7%、ガスが0.7%、宿泊税が1.6%でした(2026年10月1日時点、運営コストの内訳)。宿泊税はゲストの支払いと一緒に入ってくる場合がありますが、オーナー様のお金ではなく、申告のときに納める預かり金です(宿泊税の実務)。口座の残高だけを見ていると、この分を使ってしまいます。
| 費用 | 売上に対する割合 | 入金との順番 |
|---|
| 消耗品 | 4.4% | 入金より先(買い置き) |
| 清掃 | 17.0% | 入れ替えのたび、清掃料は同じ送金に入る |
| 電気 | 2.7% | 入金のあと(検針のあとの請求) |
| ガス | 0.7% | 入金のあと(検針のあとの請求) |
| 宿泊税 | 1.6% | 送金と一緒に入ることがあり、申告のときに出ていく |
開業したばかりの物件では、最初の入金はいつですか
最初の入金は、最初のゲストが到着したあとです。掲載を開けた日でも、最初の予約が入った日でもありません。
その前に、家具と設備、最初の消耗品、許可にかかる費用が出ていきます(初期の家具と設備)。自社の予約の半分は到着の6週間以上前に入るので、掲載を開けてから最初の入金までにひと月以上の空白がある前提で、手元資金を組んでください。新しい掲載では予約の入り方が既存の物件と違うことがあり、この空白の長さはお約束できる数字ではありません(開業までの時間)。
代行料と実費は、どこで差し引かれるのですか
送金の受け取り先で決まります。形は2つで、どちらにするかは物件ごとに下見のあとで決め、契約書に書きます。
どちらの形でも、契約書に書いてもらうのは3つです。精算の日、代行料をかける「売上」の定義(予約サイトの手数料と清掃料を引く前か後か、運営代行の契約書)、明細の出し方です。弊社の運営代行の手数料は売上の20%、清掃・リネン・消耗品は実費です。
| 送金の受け取り先 | オーナー様の口座に届くもの | 確かめること |
|---|
| オーナー様の口座 | 送金の全額。代行料と実費はあとで請求 | 請求書の日付と、どの予約の分か |
| 運営会社の口座 | 代行料と実費を引いた残り | 送金から振り込みまでの日数と明細 |
キャンセルが出たら、入金はどうなりますか
送金の前のキャンセルなら、入ってくるのはキャンセルポリシーで決まる分だけです。予約が入った時点の金額は、到着の日までは確定した入金ではありません。
返金の割合は、予約サイトで選んだキャンセルポリシーで決まります。予約の一覧を見て資金を組むときは、到着前の予約を確定したお金として数えないでください。キャンセル料に代行料がかかるかどうかも、契約書の「売上」の定義で決まります。
入金の流れを、オーナーが自分で確かめるには
予約1件ずつの一覧と、予約サイトの入金明細と、口座の記録の3つを突き合わせます。3つが同じ予約で一致していれば、途中で消えたお金はありません。
- ◆予約サイトの入金設定で、送金の時期と受け取り口座を確かめる
- ◆入金明細の1行ずつが、どの予約の分かを一覧と合わせる
- ◆月次の報告が、予約、到着、泊、入金のどの日で売上を数えているかを確かめる
- ◆宿泊税の預かり分を、口座の残高と分けて記録する
弊社に頼まないほうがいい場合
開業の費用を出したあと、最初の入金までの空白を手元資金で持てない計画なら、先に資金の組み方を見直してください。運営会社を変えても、送金の時期は予約サイトの決まりなので早くなりません。物件が首都圏と北海道札幌市から離れている場合は、現地に伺えるかどうかを含めて個別にご相談させてください。
旅館業許可の物件のほか、民泊新法(住宅宿泊事業)の物件もご相談頂けます。ここに出した日数と割合は自社6室の実績で、お預かりする物件の予約や入金の時期をお約束するものではありません。
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