自社3棟6室の12か月で売れたのは延べ1,650泊で、そのうち1,522泊、92.2%がAirbnb経由でした(2025年10月から2026年9月、2026年10月時点の自社実績)。Booking.comが126泊で7.6%、自社サイトからの直接予約は2泊で0.1%です。
これは自慢する数字ではありません。1つのプラットフォームが止まれば、来月の予約の9割が止まるという状態です。
民泊の予約は、実際どの経路から来ているのですか
自社6室では、12か月の延べ1,650泊のうち92.2%がAirbnb、7.6%がBooking.com、0.1%が直販でした。
件数で数えると、489件のうちAirbnbが438件、Booking.comが50件、直販が1件です。泊数は運営データの稼働率と同じ数え方で、1室1泊を1としています。直販は自社サイトの予約エンジンと、そこに接続しているGoogle Vacation Rentalsを1つの経路として数えました。
| 経路 | 予約件数 | 延べ泊数 | 1件あたりの泊数 | リードタイム中央値 |
|---|
| Airbnb | 438件(89.6%) | 1,522泊(92.2%) | 3.4泊 | 44日 |
| Booking.com | 50件(10.2%) | 126泊(7.6%) | 2.5泊 | 35日 |
| 直販(自社サイト) | 1件(0.2%) | 2泊(0.1%) | 2.0泊 | 3日 |
| 合計 | 489件 | 1,650泊 | 3.3泊 | 42日 |
シェアは泊数で見るのですか、件数で見るのですか
両方を並べないと意味を持ちません。同じ12か月で、Airbnbは件数の89.6%ですが泊数では92.2%、Booking.comは件数の10.2%ですが泊数では7.6%です。
ずれの原因は滞在の長さです。Airbnb経由は1件あたり3.4泊、Booking.com経由は2.5泊でした。短い予約が多い経路は、件数のシェアより泊数のシェアが小さく出ます。
ずれは費用にも出ます。清掃は泊数ではなく入れ替えの回数で発生するので、1泊あたりの清掃回数は3.4泊の経路で0.29回、2.5泊の経路で0.40回。同じ1泊を売るのに、短い経路はおよそ1.4倍の入れ替えを連れてきます。清掃は売上の17.0%で、運営費でいちばん大きい行です(運営コストの内訳)。
2つ目の経路をつなぐと、どれくらいで数字になりますか
自社の実績では、最初の1泊が出た2026年3月から7か月目の2026年9月に、その月の泊数シェアが27.9%になりました。
12か月の窓の最初の5か月、2025年10月から2026年2月までは0泊です。最初の1泊が2026年3月で、その月のシェアは0.6%でした。
| 月 | Booking.com経由の泊数 | その月の泊数シェア |
|---|
| 2026年2月まで | 0泊 | 0% |
| 2026年3月 | 1泊 | 0.6% |
| 2026年4月 | 8泊 | 5.5% |
| 2026年5月 | 11泊 | 7.0% |
| 2026年6月 | 23泊 | 15.6% |
| 2026年7月 | 21泊 | 13.4% |
| 2026年8月 | 26泊 | 15.7% |
| 2026年9月 | 36泊 | 27.9% |
9月の27.9%は半分だけ良い知らせです。Booking.com経由が26泊から36泊に増えた月ですが、Airbnb経由が140泊から91泊に落ちた月でもあります。シェアは分母が縮んでも上がるので、比率と泊数は必ず並べて見てください。
立ち上がりが遅いのは、新しい掲載が評価のない状態から始まるからです。写真と説明文は移せますが、レビューは移せません。仕事の中身は掲載を作る数日より、そのあと数か月、カレンダーと料金と予約条件を2経路でずらさずに回すことです。だから契約の初月に経路構成が動かないのは当たり前で、判断は3か月目以降の実績で行ってください(予約リードタイムは中央値42日)。
同じ運営で、東京と札幌の経路構成が違うのはなぜですか
客層が違うからです。同じ会社が同じやり方で回している6室でも、12か月の予約でBooking.comのシェアは東京3室が5.0%、札幌3室が15.3%に分かれました。
| 都市 | 予約件数 | Airbnb | Booking.com | 直販 |
|---|
| 東京3室 | 240件 | 227件(94.6%) | 12件(5.0%) | 1件(0.4%) |
| 札幌3室 | 249件 | 211件(84.7%) | 38件(15.3%) | 0件 |
掲載内容も料金の決め方も、2都市で同じ手順です。それでも3倍の差が残るのは、経路構成が運営側の好みではなく、その立地に来る人が普段使っているものの結果だからです。他社の「直販比率は○%」が自分の物件の予測にならないのは、ここが理由です。
直販(自社サイトからの直接予約)は、どれくらい入っていますか
12か月で1件、2泊です。泊数シェアで0.1%、実質ゼロです。
自社サイトには予約エンジンがつながっていて、プラットフォーム料金より安い条件を出しています。それでも1件でした。泊まる場所を探す人は、検索窓ではなくまずプラットフォームを開きます。直販が動くのは施設の名前で探される状態になってからで、6室の会社には年単位の時間がかかります。
それでも閉じないのは3つの理由です。プラットフォーム手数料がかからない。到着前にゲストと直接やりとりできる。再訪の受け皿になる。ただし今の数字では、どれも「将来そうなるはず」の側の話です。だから、代行会社が直販を売り文句にしているときは、比率の実績を名前のついた12か月で出してもらってください。出てこない場合、それは実績ではなく計画です。
経路を増やすと、手数料と手取りはどう動きますか
手数料率は経路とプラン、契約の時期で変わるので、ここに数字は置きません。代わりに、自分の物件での実効率を読む場所を書きます。入金明細です。
ゲストが払った総額と口座に入った額の差を、経路ごとに1件ずつ追います。差の中身は手数料だけではなく、決済手数料、通貨換算、経路によって徴収と納付の所在が変わる宿泊税が混ざります(宿泊税は誰がいつ払うのか)。
| 見るもの | どこで | 分かること |
|---|
| ゲスト支払総額と入金額の差 | 経路ごとの明細 | 実効の手数料率 |
| 経路ごとの1件あたり泊数 | 予約一覧 | 清掃回数の増え方 |
| 経路ごとのキャンセル率 | 予約一覧 | 直前に空く頻度 |
| 経路ごとの平均単価 | 経路ごとの明細 | 値引きの効き方の違い |
もう1つの費用は手間です。2経路を回すと、カレンダーの同期、キャンセル条件のずれ、最低宿泊日数のずれが毎月の点検項目に加わり、二重予約の損失は1泊分では済みません(自主運営と運営代行の境目)。手数料率が下がっても、滞在が短くなって清掃回数が増えれば、下の行で戻ってきます(月次P/Lの読み方)。
代行会社に経路について何を聞けばいいですか
4つです。どれも答えが1つに決まる質問で、答えられない相手は、その経路を実際には回していません。
- ◆名前のついた12か月の経路構成を、件数と泊数の両方で。期間はこちらから指定してください。会社側に選ばせると、都合のよい窓が選ばれます。
- ◆掲載アカウントの名義は誰か。乗り換えや解約の日に、レビューと掲載が誰のところに残るかはここで決まります(運営代行の契約書を8か所で読む)。
- ◆経路ごとの1件あたり泊数とキャンセル率。清掃の回数と、直前に空く頻度に直結します。
- ◆2つ目の経路を実際に立ち上げた物件が何件あるか、立ち上がりに何か月かかったか。自社の場合は最初の1泊から7か月目で27.9%でした。
逆に、聞いても得るものが薄い質問が1つあります。「掲載しているサイトはいくつですか」です。掲載数は作業の量で、予約の量ではありません。
この構成を、自分の物件にそのまま当てはめられますか
当てはめられません。経路構成は立地と部屋の大きさと客層の結果なので、他社の実績は自分の物件の予測になりません。
自社の6室は全室が旅館業許可で動いていて、年間の泊数に上限がありません。180日の上限がある物件は、どの需要から埋めるかの順番が変わるので、経路の重みも変わります。都市でも、東京5.0%と札幌15.3%のように分かれます。
私たちが出せるのは将来の比率ではなく、毎月の実測値です。自社の数字は運営データで公開し、お預かりした物件も同じ粒度で毎月お渡しします(月次報告に何を載せるか)。稼働率も直販比率も、数字でのお約束はしません。